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軽自動車市場はホンダが席巻

2012年の軽自動車、台風の目となったのはホンダだ。

 

Nシリーズが空前のヒット

2011年12月に発表された新世代軽自動車第一弾のN BOXが、販売ランキングで4月から8月、そして10月に1位となるほどの大ヒットを記録して、シェアを急拡大したのである。

 

好調ぶりにホンダの鼻息は荒く、2012年度の販売は35万8000台と、16万6000台たった前年度の2倍以上を目標に掲げている。

 

N BOXに続いて登場したN BOX+も販売の立ち上がりはよく、更に10月に発表されたN−ONEも発表後1週間で、受注が月販目標を上回るなど、その勢いは止まることはなく目標達成は確実。軽自動車のシェアを倍増させるという公約を見事に果たしたのだ。

 

昨年までの5年ほどの問にみるみるシェアを失ってしまった市場にて、ホンダはいかにして復活を遂げたのか。

 

一番は、やはり商品性を磨いたということだ。

 

まずは従来は避けていた、売れ筋である背高タイプに敢えて真っ疋面から挑むと決め、そこにエンジンルームを極限まで小さくまとめ、コンパクトカー市場を席巻したフィットに倣って燃料タンクを前席下に配置するセンタータンクレイアウトを採用した革新の空間設計を持ち込むことで、ライバル達を突き放す室内スペースを確保してみせたのだ。

 

おかけで室内長は軽自動車随一。

 

しかもN BOXの後席は固定式だから、これは他車のようにスライド位置を最大限後方に下げての数字ではない。

 

つまり、この最大の居住空間を確保した上で更に、十分な荷室も用意されているのだ。

 

寸法に限りがある軽自動車だけに、このインパクトは大きい。

 

軽自動車界に、久々に起きた革命だと言っても過言ではないだろう。

 

続くN BOX+は、荷室の使い勝手を重視。

 

後席を前に出して奥行きを稼いだ荷室は、3枚のフロアボードのアレンジにより高さを変えたり2段フロアにしたり、前席まで倒してフルフラットな空間を生み出したりと、様々に使い分けできる。

 

また、リアゲート開口部の地上高が330mと低く、フロアが傾斜しているから、スロープを付ければ自転車やモーターサイクル、そしてこのクルマの企画のきっかけとなった車いすなども容易に積み込めるのだ。

 

そして最新作、N−ONEは見ての通り、往年のN360をモチーフとする。

 

とは言え全高は1610mmとそれなりに高く、つまりライバルとしてはワゴンRなども射程圏内に入れるモデルだ。

 

室内長の長さはN BOX譲りで、後席などは下手なコンパクトカーよりも広く感じられる。

 

また実はホイールベースもフィットより長く、主力のターボエンジンの出力の余裕と相まって、長距離ツアラーとしても十分成立する軽を目指したという。

 

実際、高速域での乗り味のフラット感はなかなかのもので、従来の軽自動車のイメージとは違っている。

 

ステアリングフィールなど、やはり超えられない壁はあるが、これなら開発陣の狙い通りフィットを喰う局面もあるかもしれない。

 

いや、すでに現在のホンダは、軽自動車の販売が倍増している一方で、登録車の販売は大幅に減少している。

 

Nシリーズはコストパフォーマンスが高く、実は収益性はフィットよりも高いという話もあるが、それでも現状のままでは意味が無い。

 

ましてやホンダは軽自動車、2015年までに噂の軽スポーツカーを含めて、あと5モデルも役人するのだ。

 

登録車の将来をどのようにハンドリングしていくのかを含めて、その動きからは目が離せそうにない。

 

スズキの戦略

ホンダの猛攻に対して、迎え撃つトップ2はどう出たか。

 

軽自動車トップメーカーのスズキは、主力車種ワゴンRを先代の登場から4年も経たずにフルモデルチェンジして迎え撃った。

 

こちらも負けじと革新的なモデルに仕上がっている。

 

プラットフォームと呼ばれる車体の基本骨格は一新され、ホイールベースを延長。一方、ボディヘの高張力鋼板の多用などの結果、最大で70キロの減量を達成した。

 

70キロと言えば、軽自動車にとってはほぼ1割近い減量なのだから、すごい努力である。

 

しかも原則エネルギーを回生してリチウムイオンバッテリーに蓄え、それを電装品に供給することで従来は発電に使っていた分の燃料を節約できるエネチャージ、アイドリングストップ中、エアコンのコンプレッサーが停止している時に、蓄冷材を使って室内に冷風を送ることでエンジン始動頻度を下げるエコクールといった新技術も投入。

 

新しいエンジンやCVTの採用、軽量化などと相まって、燃費性能を大幅に引き上げているのだ。

 

走らせても新型ワゴンRは、決して華奢になった感じはない。

 

軽さを実感させつつボディはしっかりしていて、悪くない走りを見せてくれるのである。

 

試乗しながら、軽い代わりにヘナヘナたった初代ワゴンRを思い出して、隔世の感を覚えてしまった。

 

ダイハツの戦略

昨年、6年連続での軽自動車シェアトップに輝いたダイハツだが、2012年はあまり目立ったニュースは無かった。

 

とは言いつつ、各モデルともに、2011年の話題をさらったミライースの技術が投入されて、確実に燃費を引き上げてきたことは、ユーザーの立場からしてみれば十分に注目に値すると言うべきかもしれない。

 

永遠のライバルであるスズキに加えてホンダが伸張してきたことで、競争は間違いなく激化しているが、当然ダイハツとしてもシェアトップの座を明け渡すつもりはない。

 

引き続き燃費向上を推し進めていくほか、N BOXにお株を奪われてしまった居住スペースの広さに関して、新しいチャレンジを行なったモデルの投入が噂されている。

 

一方、8月に遂に軽オープンスポーツのコペンが生産を終了した。

 

後に、2014年に新しい軽スポーツカーの投入計画が明らかになったが、一旦撤退したカテゴリーに、どのような勝算を描いているのかは興味深いところである。

 

スバルとトヨタの戦略

スバルについても、やはり大きなトピックは無い。

 

自社開発軽自動車として最後まで残っていたサンバーも、遂に2月いっぱいで生産を終了して、すべてのモデルがダイハツからのOEMで賄われることとなった。

 

ちなみにサンバーを生産していた大田工場のラインには、現在はトヨタ86とスバルBRZが流れている。

 

時代は変わるということだ。

 

そのトヨタは、軽自動車第3のモデルとしてピクシスエポックを投入した。これは今までの2モデル同様、ダイハツからのOEM商品で、エンブレム以外はミライースである。

 

ただし、こちらは販売に躍起になっているわけではないということで、台数的には控えめな結果となっている。

 

日産・三菱連合の戦略

2011年暦年ではホンダを抜いて軽自動車シェア3位に浮上した日産、そして三菱ともに目新しいモデルは無かった。

 

大きなニュースと言えば、根強い人気だった三菱パジェロミニが、遂に生産を終了したということぐらいだろうか。

 

この2社は2011年に軽自動車事業を行なう合弁会社、NMKVを設立しており、その第一弾商品が2013年中盤には登場する予定となっている。

 

今は、ここに注力しているという状況だろう。

 

OEM車だけでもシェア3位を狙える日産の販売力と企画力に、三菱の堅実なクルマづくりが合わさるとなれば、これは楽しみ。

 

あるいは2013年、最大の注目株と言えるかもしれない。

 

まとめ

新車販売全体のうち、軽自動車が瞬間的にではなく恒常的に4割以上を占めるようになるのは、もはや時間の問題と言われている。

 

シェアだけじゃない。販売自体も上向きであり、今後もこの傾向にはますます拍車がかかるだろう。

 

そんな中、各社ともに更に本格的に軽自動車に力が入ってきている。

 

今のいびつな軽自動軍規格は改められるべきだと考えているが、最近の軽自動車がどれもユーザーの厳しい目に応えるべく走り、燃費などの性能を確実に引き上げてきていることは評価したいと思っている。

 

とは言え、まだまだまったく足りない。

 

特にシャシー性能については、どのモデルも未だ課題が多過ぎる。

 

せめて今後も良い方向で進化を続け、ユーザーの手に少しでも安全で、燃費が良く、そして楽しく快適なクルマが渡るようになることを願うばかりだ。

 

 

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